伝家の宝刀
お友達との会話で、法律がらみのご相談を受けることがよくあります。
相続とか遺言とか成年後見、あるいは離婚のこととか。
全てが全て受任に繋がる訳ではないですが、お友達のお役に立てて嬉しく思ったりします。
先日のことですが、あるお友達から人間関係の相談をいただいたのですが、内容を聞いて「法的措置を講じても良いレベル」と返答しました。
裁判起こして慰謝料取れるかも、と。
裁判になった場合、140万円までの請求なら司法書士が代理できますし、もしそれ以上の額を請求したいのであれば、知っている弁護士さんをご紹介すると言いました。
まあご本人としては「とにかく相手とは今後関わりたくない」ことが最優先でしたのでそれで終わりましたが、裁判という手段もあるということが分かって、勉強になったと言っていただけました。
法律というのは知っている者の味方ですから、実際に出るところに出るか出ないかに関わらず知っておいて損はありません。
ただ、何でもかんでも法に訴えれば良いのかと言えばそれも考えものです。
というのは、権利を行使するかどうかはその人自身だからです。
相談者の意思を最大限に尊重して、もしとことん闘いたいという意思をはっきり示したのであれば、そこで初めて私達専門家は「武器」を提供します。
いわゆる「伝家の宝刀」です。
今回のケースであれば、相談者は「距離を置く」という選択を取りましたので、それを最大限に尊重しました。
いわゆる「自己決定権」というものです。
これも以前書いた、憲法13条の「幸福追求権」の一つですので、当然ながら尊重されて然るべきです。
いくら専門知識があるからと言って、ご本人の意思を無視して勝手な正義感を振りかざすのはあまりに独りよがりです。
と、ちょっと偉そうに書きましたが、かくいう私も昔そのようなことをしてしまって、依頼者との信頼関係を損ねてしまったこともあったことを白状します。
まあ、失敗からでしか学べないこともありますし、この仕事を初めて10数年、いろいろ失敗を積み重ねて来ましたが、そうした数々の経験は、今となっては遣っても減らない財産だと思っています。
この地球は「行動の星」と言われます。
どうしても行動すれば失敗することもありますので、その意味では何も動かないよりは動いた方が良いです。
とはいえ、失敗を謙虚に受け止めて自分の糧にするか、言い訳して受け入れないかどうかはまた別の話ですが。
まあ、少なくとも、せめて自分だけは勇氣を出して行動した自分自身を常に認め愛してあげたいですね。
ありがとうございます
いつも参考になり、ブログ楽しみながら読ませていただいてます。(ひろ)
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