士走(しわす)の話
毎日寒いですね。
こうも寒いと、つい自販機の缶入りしるこに課金してしまいますね。
12月は師走と言って、先生が走るぐらい、バタバタな月という意。
たしかに不動産取引が多い月なので、立会業務に奔走する司法書士も多いでしょうね。
我々も良く「先生」と呼ばれる職種。偉いからではなく、士業に対する呼称の意味が強いですが、同時に、依頼者の願いをかなえるべく、その専門分野に常に精通している必要があります。
「先生」と呼ばれるのはけしてえらいからではなく、それだけの責任を背負っているからだと考えます。
我々は師走でなくても走り回る時があります。
印象深いのは数年前、農地の贈与に必須の農地法許可申請。
日本は私有財産制なので、所有者(信託財産だと受託者)の意思一つで財産を自由に処分、売却や贈与することができますが、農地は例外です。
農地はやはり国力に影響してくるところなので、自由に取引されると具合悪い、とか何とかで市町村の「農業委員会」に対して届出や許可が必要となってきます。
そうした農業委員会のハンコのついた書類が、不動産の所有権移転登記申請に際しても提出が必要で、ないと登記申請が却下されます。
で、事前に該当の市町村の農業委員会に相談に行くのですが、某市の場合は
「周りの人(周りの土地の所有者)全員の同意書もらってね」と…
周りの土地の所有者は調べればすぐに分かりますが、中には海外在住の方も…
やるしかないので、一軒一軒訪ねあるいてハンコ集めました。
海外在住の方はEMSでお手紙送って事情を説明しました。自分の連絡先もお知らせして。
忙しかったのか、ご返答はなく。
また、何度訪ねて呼び鈴押しても反応がないお家もあって、確かに生活感がないというか、人が住んでる気配があまり感じられない。
たまたま通りがかりの人に聞いたら、ずっと入院しているとか。
たまにご家族が届いている手紙などを引き取りに行くらしいですが。
農業委員会に相談したら「ぜったいもらってこい!」とかアコギなことはおっしゃらず、どういう対応をしたかという「事情書」を変わりに提出してほしいとのことで、自分が対処したことを時系列で書いたものを提出しましたら、なんとか許可書はいただけました。
結局は「自分ができることをすべてやる」それだけなのですよね。
動けないのは出来なかったらどうしよう、断られたらどうしようという恐れがあるから。
でもその恐れは幼少期からのトラウマの蓄積の可能性もあるので、自分の内側にあるその感情を否定せずただ受け容れることによって手放し乗り越えることができるのです。
奇跡を起こすには、「自分ができることをすべてやる」それだけです。
「おかげさま」に頼るのもその一つの方法ですね。
そういう意味では奇跡は自分で起こすものだと言えますね。
奇跡の起こし方や、おかげさま(司法書士・行政書士の職務範囲については私もおかげさまの遣いですが)の頼り方について知りたいかたはこちら↓