離婚って不幸なの?
昨日は仕事関係の集まりのあと、メンバーでもつ鍋屋に。
(こちらのお店です)
雨も降って肌寒く、内心「鍋料理が食べたい」と思っていて、オーダーが叶って嬉しかったです。
料理ももちろん素晴らしかったですが、話も大変盛り上がって大変楽しい時間でした。
「何を食べるか」も大切ですが、「誰と食べるか」もそれと同じぐらい重要ですね。
隣席の方に「ペット信託」の話をさせていただいたら、大変面白いと言っていただいたり、あるいは上場株式の信託についてのお話もでました。
徐々に信託が広まりつつあることも実感しました。
ところで、今朝このニュースに驚かれたの方も少なくなかったのではないかと思います。
私は芸能ニュースなどには疎い方ですが、SNSでつながっている方が話題にされていて知りました。
SNS等をチェックすると「羽生君かわいそう。マスコミのせいだ!許せん!」という声が多かったですね。
まあ、不倫スキャンダルなど、芸能ニュースに対して自分事のように怒るのは人生の浪費です。
自分の人生に集中することをお勧めいたします。
まだ美味しいプリン食べて幸せを感じる方が充実した人生を送れます。
そういえばプリンにあんこトッピングしたらどれだけ美味しくなるだろうか…
それはともかく、
そもそも「離婚」の定義とは「法律上の婚姻関係を解消すること」
それ以上でもそれ以下でもありません。
婚姻の効果としては、夫婦相互扶助義務(民法752条)や生活費分担義務(民法760条)が発生しますが、やはり一番大きいのは、配偶者の法定相続人となること。
配偶者に何かあった場合には財産の2分の1が自分のものになります。遺留分でも4分の1が確保されます。
本件に当てはめると、事実として羽生さんは配偶者の方と法律上の婚姻関係を解消しただけ、ということです。
ご本人のコメントとして「お相手に幸せであってほしい、制限のない幸せでいてほしいという思いから、離婚するという決断をいたしました」
とありますが、
「別れた」とは一言もおっしゃておらず、報道からはそこまでは見えてこない、という印象があります。
私の勝手な憶測ですが、マスゴミが面倒くさいから実は法律婚から事実婚になっただけではないのかと。
で、そんな状態で自分に何かあった時のために、相続みたくパートナーさんに財産を引き継げるようにしておきたいのであれば、
そうです、信託です。
この場合は自己信託が手っ取り早いでしょうか。
※自己信託の説明はこちら
委託者・受託者・受益者がみんな自分。
こうすることで自分の財産を「民法の世界」から「信託法の世界」に移すことができ、相続が発生しても民法上の相続手続きの対象外となる。
信託法の世界では財産を「名義」と「権利(受益権)」に分けることができて、受益権は自由に処分することができたり、自分が死んだ後に引き継がせる相手を指定することができる。
要するに自分の次の受益者をパートナーさんにしておくことで、何かあったときもパートナーさんに財産を遺せる。
ただ、信託は「1年ルール」というのがあって、受託者と受益者が全く同じ状態が1年続くと信託が強制終了してしまう。(信託法163条2号)
だから、これを回避するために受益権の1部だけを先にパートナーさんに譲渡すれば良い。
譲渡割合は100分の1でも1000分の1でも問題ありません。
渡した分だけ贈与税が発生しますが、まあこの場合は税金払うのはイヤだとはならないでしょう。
また、自己信託の段階で当初受益権者を、自分とパートナーさんの2人(受益権割合は99対1など)にしておいてももちろん大丈夫です。
自己信託の場合は契約ではなく、公証役場に行って信託宣言する必要がありますが、当初から受益者が2名の場合はもう一方に通知(内容証明郵便を使います)することで成立するので、公証役場に行く手間も省けます。
また、最初は自己信託にしておいても、財産が多すぎて管理が大変になった場合などは、受託者を自分から託せる人に変更して、後から契約信託と同じようにすることもできます。
もしかしたら羽生さんにはこういう構想があるのかも知れない、というのは思いっきり私の妄想ですが(笑)
ただ、令和の時代のカップルの在り方として、100年も前からある民法の法律婚がすべてではない、ということです。
前回記事のペット信託も然りですが、価値観が多様化した現代社会において、信託は個々人の想いを形に出来る有能なツールであるという話ですね。