間違いはチャンス
司法書士は、弁護士と比較して「平和産業」と呼ばれたりすることがあります。
争いごとになった時に活躍するというよりかは、争いごとを未然に防ぐために手を打っておく仕事だという側面あります。
信託や遺言も、そのために行っていると言っても過言ではありません。
でも、時には闘わねばならない時もあります。
今からお話しするエピソードは私の仕事ではなく、プライベートのことなのですが。
あるサービスを利用したのはいいけど、お金を払った分の充分なサービスを受けられなかったのです。
はい、債務不履行ですね。
担当者とメールでやりとりしているけど、言い逃ればかりでラチが空かない。何より「誠意」が1ミリも感じられない。
だから伝家の宝刀を抜いた。
「民法〇〇条により、この契約を解除するので、返金してください。応じない場合は法的手段を講じます」
と書いて送った。この次は内容証明、訴訟かな。
お金の問題ではない。
さて、どんな返答があるか。
といっても、もし自分が相手の立場だった場合、どう反論するかも自分の頭の中には浮かんでたりするのですが。
もちろん、それを見越した再反論も準備してますが。
かと言って、法律的に論破して、目先のお金をケチったりすると、そのお店は顧客数名、将来の潜在的顧客数十名から数百名を一氣に失うことになるでしょうね。
何より、これまでの対応で、そのお店には自らが提供するサービスに対する「愛」が感じられないと思わざるを得ない。
金儲けは大切だけど、愛が置き去りになっていたら、そんなところにお金さんはやってこなくなる。
理想はこうだ。
もちろん返金&謝罪(対面が望ましい)。そして今後どうしていくかの改善策の提示。
そのうえで「今回は本当に申し訳ありませんでしたが、良い改善の機会を与えていただき感謝しております。厚かましいようですが、また機会がございましたら当店をご利用いただけますとありがたいです」
と一言添える。
ここまでしていただければ「次も利用しようかな」という氣持ちになるかもしれない。
そう、お店にとってはこれはチャンス。
一流店になるか、潰れるかの分岐点だと言っても良い。
まあ、私もこれを反面教師として、もっともっと自分のサービスに対する「愛」を深めたい。
ちなみに冒頭の画像は今年の母の日に贈ったお花ですが、そのお店は本当にお花への愛が感じられる良いお店でした。