やられる前にやれ!?

冒頭の写真は私が作ったおはぎ。

「餅は餅屋」と言いますが、おはぎは自分で作っても楽しいです。
ですが、お店で作ったのを頂くとやはり「おはぎはおはぎ屋」だと実感します。
やはりプロは違いますね。
あの味を出せるにはおはぎを何千個作れば良いのか…

で、本題です。
遺留分対策について、以前以下の記事で書きましたが、

あくまで「お願い」ですので、法的効力はありません。

上のような家族があったとします。

父親は遺言を遺そうとしています。
法定相続人になるのは妻と長女、長男ですが、長男とは折り合いが悪く、ここ数年音信不通です。

だから妻と長女にだけ相続させるという遺言を遺そうと考えましたが、どうしても遺留分の問題がつきまといます。

長男の法定相続分は4分の1、その半分である8分の1は遺留分として確保されます。

そこで父親は考えました。
「そうだ、妻と娘に先に生前贈与しておけば良いのだ!そしたら遺産なんて微々たるものだから。『やられる前にやれ』」だ。

物騒な話ですね。よほど仲悪いのですね…

ですが、遺留分請求の対象となる財産は相続財産に限らないのです。

民法第1044条
第1項 贈与は、相続開始前の一年間にしたものに限り、前条の規定によりその価額を算入する。
当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、一年前の日より前にしたものについても、同様とする。
第2項(略)
第3項 相続人に対する贈与についての第一項の規定の適用については、同項中「一年」とあるのは「十年」と、「価額」とあるのは「価額(婚姻若しくは養子縁組のため又は生計の資本として受けた贈与の価額に限る。)」とする。

そうです。「贈与」も対象です。
贈与の相手が、相続人以外でしたら相続発生(父の死亡)からさかのぼって1年、相続人でしたら(この場合妻と娘)それが10年です。

遺留分というのは、それほどまでに強い権利なのです。

冒頭の話に戻りますが、「餅は餅屋」ですので、
遺言を自分で作られる場合も専門家のアドバイスを聞いておいたほうが絶対良いですよ!

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