借金問題を抱えている人にありがちな事
私が司法書士資格取得を目指して勉強していた頃、業界は「過払いバブル」でした。消費者金融などへの過払金を取り戻す手続きで潤った司法書士も多かったそうです。
もっとも、私が司法書士登録をした頃にはこのバブルはとっくに弾け飛んでいました。
とはいえ、債務整理の仕事がなくなることはありません。私も今まで、任意整理や自己破産、などの債務整理案件を何件も受任してきました。
任意整理というのは債務者(依頼者)の代理人として、債権者と交渉して債務者が払える範囲て、借金返済を月の分割払いにしてもらうことです。
また、自己破産とは、裁判所に申し立てて借金を全てチャラにしてもらう手続きです。チャラになると言ってもいくつか条件もあるし、クレジットカードも作れなくなるなどのデメリットもございます。
あと個人再生というのもあり、こちらはマイホームに住んでいて、住宅ローンも支払っている人が、マイホームを手放さずに(自己破産だと手放さないといけない)、借金をある程度圧縮してもらって分割で返済していく、裁判所の手続きです。その分手続きがかなり複雑です。
借金問題を解決し、依頼者が人生を再スタートするお手伝いが出来るのは専門家冥利に尽きますが、限界もあります。
というのは、これらの解決は対処療法に過ぎず、中には借金を繰り返してしまう人もいるからです。
何が原因なのでしょうか?
一例ですが、自分が多額の借金を背負ってしまった原因について、こういうことを言う人がいるかも知れません。
(あくまで架空の人物です)
〇世の中が(コロナ禍などで)不景気で仕事に恵まれない。
〇そもそも、自分には学歴もないので良い条件の仕事につけない。
〇直近まで働いていた会社は超ブラックで安月給、しかも上司にパワハラ受けまくっていた。
〇育った家がビンボーだったので、高校にも行かせてもらえなかった。
〇なぜビンボーだったと言えば、父親がろくに仕事せず酒ばかり飲んで、時には暴力を振るわれたりした。
〇そんなんだったから学校でもいじめられた。教師も見て見ぬふりだった。
〇母親もかわいそうだったけど、母親は自分よりも弟ばかりえこひいきしてかわいがった。
〇それでも中学出て頑張って働いて、彼氏も出来たけど、その彼氏にも暴力振るわれて、貢ぎまくった挙句捨てられた。彼氏に貢ぐために無人契約機で借金したのがそもそもの始まり。ちなみに歴代彼氏はダメンズばかり。
とまあ、「不幸の百貨店」みたいな人生を歩まれていて、確かに同情の余地はなくもないですが、こういう人はたとえ借金問題が解決したとしても、今後も不幸な人生を歩んでいく可能性が非常に高いです。
こう書くと、ものすごく厳しい言い方に聞こえるかも知れませんが。
問題なのは、この人は全て自分の借金(もっと言えば不幸)の原因を自分以外のせいにしています。
世の中、社会、会社、上司、家庭環境、両親、教師、同級生そして彼氏と。
本来、人は誰しも幸せになる権利があり、幸せになる力も持っているのです。
でも、この人のように、人のせいにしてばかりの人は、与えられた「幸せになる権利」を自ら放棄していると言っても過言ではありません。
別の言い方をすると、あえて不幸な人生を「選択」している。
で、そのために借金を「手段」としているのです。
借金があるから不幸なのではなく、
自分が不幸であることを確かめたいがために借金を重ねていると言っても過言ではありません。
そもそも、借金(もっと言えばお金)は悪ではありません。
家族が笑って幸せに過ごすマイホームを買うための住宅ローンを組むのも借金だし、あるいは起業して、大きいビジネスをするために金融機関から融資を受けるのも借金です。
こんなひとには「自分は幸せになれない」という。
「心の設定」があるのでしょう。
であれば、心の設定を変えれば済む話です。
「私はずっとこの先不幸な人生を歩む」から、
「私は絶対幸せになっていく!今も十分幸せだ!(ここ重要)」
そんなカンタンだったら苦労せんわ!と言いたくなるかも知れませんが、
実は人生はあなたが思うより単純です。
そんな歌ありましたね。
借金問題は司法書士や弁護士といった専門家の力を借りる必要があるかも知れませんが、まずはご自身が「自分は絶対に絶対に幸せになる!」と決めるのが先決です。
話変わりますが、以下の書籍は2,000万円以上の借金を抱えた著者が法律的な手続きを使わず(ていうか使えなかった)、どのように完済していったかのプロセスが面白く描かれています。
もちろん、弊所でも債務整理の相談を受け付けておりますので、少し勇氣がいるかもわかりませんが、お氣軽にご相談下さい。
幸せを掴むためには「行動」あるのみです。